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Channel: スポーツナビ+ タグ:育成選手制度
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【読売鉄腕遊戯】リーグ10勝一番乗り!巨人軍イクセイ・オブ・ゴッド!山口鉄也「ついに日本最高のセットアッパーへ」とは?

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開幕して2週間。プロ野球が俺らの生活に戻ってきた。日常の中の「3時間の非日常タイム」。シーズン入学式直後の高揚感も徐々に落ち着き、菅野やロペスという新たな転校生は前評判通りの活躍を見せ、今年も同じクラスのボウカー君と仲良くなり、やんちゃな男村田も教室に馴染んできた。学級委員長の阿部と副委員長の内海がチームをまとめ、女子人気ナンバーワンの坂本は、右打ちに加え走塁の重要性にも目覚め新境地。担任の原先生も言っていることはよく分からないけどやる時はやる。順調すぎる新学期の始まりだ。正直、勝つことにも慣れてきた。金曜日は橙魂のボウカー祭り、土曜日は菅野の奪三振ショー。 14日、日曜日の東京ドームは昼下がりのピクニックゲーム。先発・内海がまったく元気のないヤクルト打線を7回2安打に抑え、坂本の走攻守に渡る活躍、阿部は連日の4番の働きで先制打。ボウカーはセンターオーバーのタイムリー3塁打。もはや、この男がスタメンでどんな活躍をしようと誰も驚かない。「あの娘いつもジャーブラ透けてるね」と同じで、「ああまた打ったね」そんな感じ。チームトップの16打点。リーグトップのブランコとも1打点差。本日も苦手としていた左投手からフツーに2安打。誰がどう見ても、立派な主軸打者だぜ。ヤクルト一気飲みの3タテ。リーグ10勝一番乗り。これで開幕から東京ドーム8連勝。そして、8回に2番手としてマウンドに上がった山口は1イニングを完璧に抑え、今季4ホールド目。キャリア384試合目の登板で通算153ホールドとし、歴代1位の中日・浅尾拓也に並んだ。っていうか、ホールドってなんやねん?ぶっちゃけ勝利数やセーブ数と違って、いまいちピンとこない記録かもしれない。超簡単に説明すると、「ホールド数とはシビアな場面で登板して役割を果たした中継ぎ投手の勲章の数」である。菅野の加入で史上最強ローテと俺らがハシャげるのも、後ろにぐっさんがいるからだ。雨の日も風の日もいつも静かに回またぎ。困ったときの山口ぶっこみ。 5年連続60試合以上登板。今シーズンもチーム14試合消化時で7試合に登板。ともにブルペンを守るマシソンが5ホールド。西村健太朗は6セーブで共にリーグトップ。好調なふたりの陰に隠れがちだが、今年も球界一タフな男・山口鉄也は健在だ。あとひとつで育成出身の投手が日本記録を更新する。これは本当にマジ凄いことだ。ゼロからの挑戦と言えば聞こえはいいが、育成選手の現実は我々が考えている以上に厳しい。毎年数十名の選手が新たに育成契約を結んでいるが、これまで育成ドラフトを経て入団し、1軍で勝利を挙げた投手はわずか6名。彼らの通算勝利数を「数字でドン!」で確認してみると、山口の凄さが実感できる。 1位山口鉄也(巨人)38勝 2位山田大樹(ソフトバンク)21勝 3位国吉佑樹(DeNA)5勝 4位星野真澄(巨人)、フェルナンデス(ヤクルト)、西野勇士(ロッテ)各1勝ヤバいでしょ。先発投手ではない山口がぶっちぎりのトップ。まさにイクセイ・オブ・ゴッド。高校卒業後、アメリカのルーキーリーグで4年間ブレーするもまったく芽が出ず、日本の球団の入団テストにもことごとく落ちまくり、育成ドラフトで巨人に拾われた男が日本最高のセットアッパーになろうとしている。もうあんたは凄いとしか言いようがない。 06年以降、各球団は「第2の山口」を発掘しようと躍起になった。つまり、山口鉄也の成功なくして、育成選手制度の定着はなかったと言っても過言ではないだろう。 2軍で今に見てろよと泥にまみれる育成選手達。育成ドラフトでのプロ入りを目指す独立リーグの選手達。何もない荒野から彼らの通る道を開拓したのは、ぐっさん、あんただよ。確かに、勝利数やセーブ数に比べたら地味な記録かもしれない。けど、あんたが積み重ねた153個の中継ぎ投手の勲章は、何よりも重く光り輝いている。なぁ154ホールド目は派手に祝おうぜ。 See you baseball freak・・・

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